早稲田大学現代文学会 公式サイト

「更新情報」よりまとまった情報をご覧いただけます。

Libreri21号内容紹介その2 インタビュー詳細

幹事長の佐藤です。

今日は、インタビュー記事について簡単にご紹介させていただきます。今回、インタビューをさせていただいたのは浜野喬士先生(@hamano_takashi)です。

浜野先生は早稲田大学で昨年度まで「動物人間関係論」というフィールドで研究していることを中心にした授業を開講していたので、今回の特集にふさわしい話がうかがえるはずだ、ということでインタビューを申し込みました。インタビューはだいたい次のような内容になりました。まずは過去の文章に軽くふれて、博論のテーマでカントに触れつつ、目的論と機械論をめぐる判断の話をしながら生命倫理近代主義の関わりを話し、最後に「犬と猫」を愛すること、ペットとは何か、動物・植物供犠の問題に触れました。

これが全部で3.4万字のインタビュー記事となっております。対談内ででてくる文献の多くにリファレンスもつけているので、これから動物と人間の関係について考えたいというかたにとって最高の入門編となっています。

さらに、この領域で学びたいという方のために、日本語で読める参考文献を20、外国語(英仏伊)の文献を14、インタビューとは別の頁に設けています。ぜひお手に取ってご覧ください。

 

それでは、また「その3」にてお会いしましょう。

Libreri21号「特集――犬と猫」、表紙公開ならびに内容紹介!

どうも、幹事長の佐藤です。

当サークルの機関誌であるLibreriの入稿が終わり、いよいよ頒布の時がやって参りました。

5月5日の文学フリマ東京流通センター(ブース番号は2階カ-18)でぜひお手に取っていただきたいので少しずつ内容を紹介していきたいと思います。

というわけで、どんっ!

 

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こちらの方が今回の表紙と裏表紙になっております! 表紙は完全書き下ろしのものを、裏表紙には当会マスコットキャラクター「かふぇねこ」をあしらった贅沢な仕様となっております(このかふぇねこも今回のための書き下ろしですよ!)。

さて、みなさんはもう手元に置いておきたい気持ちで一杯になっているかと思いますが、軽く特集の内容紹介をしていきます。

まず、今回はLibreri別冊以外では滅多にない「序文」を付けました。こちらには本雑誌企画の成立過程や、執筆者である私のエッセイが書いてあります。今回は、この雑誌ができるまでの過程を記した場面を抜き出します。

 

 第一九号の別冊として発売した「芥川賞全レビュー」が第二版まで含めて一〇〇冊完売し、昨年逝去したサークル員に捧げた第二〇号も完売という快挙を成し遂げた文学フリマの帰り、疲れきったサークル員たちは高田馬場駅から徒歩五分ほどのところにある串鐵で焼き鳥をつまんだ。煙草を喫む者は紫煙をくゆらせ、そうでない者は漫然としていた。何らイベントもしかけられていない市場での小規模な成功は、大げさに言えばこのサークルにおける二一世紀史上の最高の成功だったのだが、歓声もない。冊子残部もほぼなく、誰も損失を被らない。それに一安心していたのだった。四方山話をする気力もなく、サークル員たちは自然に次の企画について話すこととなった。

 前副幹事長は広報のしやすさを優先するようなものが良いと言った。僕はそれに対して、ならば動物で間違いない、犬と猫でも取り上げればいいと言った。このわずかな会話によって今回の企画は始動した。その時、僕は理由として次のようなことを書けば良いと提案した。

 私たちは「犬と猫、どっちが好き?」と聞かれることに何ら違和感を覚えない。しかし、これは実に不思議なことである。犬と猫は生物学的に言えば、ペンギンと人間くらいには違う生き物であるのに、その二つを並列させることに誰も疑問を呈さないからだ。一方で、犬と猫の代わりに「犬とクジラどっちが好き?」だとか、「ペリカンとリスどっちが好き?」と聞くと多くの人が眉をひそめる。だとすれば、私たちは犬と猫を他の動物の中でも特権的に扱っていることが解る。これを手がかりにして、人と動物の関係をもう一度考え直してみよう。    

鬱々とした感じですが、大丈夫です、雑誌のテンションは高いです!

「人と動物の関係をもう一度考え直す」ために、まず早稲田大学で前年度まで動物人間関係論の授業を持っていて今年の2月に博論を出版した浜野喬士先生への3.4万字(!)インタビュー、さらには日仏英伊語圏の動物論にまつわる参考文献の一覧、論考として「ジャック・デリダの動物論についての覚書」・「剰余動物――精神分析における動物観の紹介とその考察」の2本を備えています。とりわけ浜野先生のインタビューではカント哲学の話から入って人間は動物にどう対峙してきたかを語るもので、永久保存版をうたっても遜色はありません。少しずつこちらも紹介していきたいと思います。

 

ところで、先ほど引用した序文の次に僕はこう書きました。

そう書いてこの序文は終わりを迎えるはずだった。しかし、僕はあまりにも無邪気であり過ぎた。今こうして序文を書いている僕は当初の自分の楽観的な態度に呆れている。人と動物の関係を考えることはあまりにも泥臭く、そして、深い湖の底で泳ぐ魚の呼吸を聞き取るような繊細な作業だったのだ。 

それを教えられたのが先頃博論を出版した浜野喬士先生とのインタビューの場だった。それなりに知識を入れてからいざ対談に臨んだものの、「犬と猫、どちらが好きですか?」という、知識とは無関係と思われる素朴な質問への解答の前にふと発せられた浜野先生の一言が、他のどんな発言よりもずっと忘れられなくなってしまった。

「種として類としてそれを愛するのは可能なんですかね」

 僕はそれが忘れられない一言である理由を考えた。

さて、雲行きが怪しくなってきました……。Libreri21号では何が一体起こっているのか!!!

続きはぜひお手に取ってご覧ください!

 

 

 

 

 

本日のお花見勉強会について

おはようございます。幹事長の佐藤です。本日のお花見勉強会についてお知らせがあります。

本日は雨とならず、晴れているのでお花見開催に意気込んでいたのですが、寒波による影響での気温の低下があり、新入生に風邪をひかせては申し訳ないという係の判断により、与野公園のお花見ではなく、戸山公園の散策というふうに日程を変更することにしました。

以下、日程です。

11:00 部室(E515)集合
11:00〜12:00 戸山公園散策
12:00〜12:50 昼ご飯(早稲田付近)
12:50〜13:15 休憩
13:15〜15:15 読書会
15:30 解散

以上です。読書会中、途中入場・途中退出に問題はありませんのでどうぞよろしくお願いします。

何かあればy2o2n2e.2j2u2n2k2e2r.1973@gmail.com(2を除く)までよろしくお願いします。

来ていただけるみなさま、暖かい格好をしてお越しください。

新歓勉強会・読書会のお知らせ

新歓勉強会・読書会の一覧
 
新歓で行われる勉強会・読書会は下記の通りとなっています。開催時刻と場所は、水・金曜日は学生会館の W505で14:45〜18:00、日曜日は13:00〜16:15(場所は事前通知)となっています。詳しい概要はこちらをご覧ください。          
  • 4月 6 日(日) 【読書会】円城塔「捧ぐ緑」(佐藤)←☆お花見☆(活動終了)
  • 4 月 9 日(水)【勉強会】「シュルレアリスムを知っていますか?」(佐藤)(活動終了)
  • 4 月 11 日(金) 【勉強会】「ファリック・ガールの動力学」(片岡) (活動終了)
  • 4 月 13 日(日) 【勉強会】「声優文化史への招待」(中田)(活動終了)
  • 4 月 16 日(水) 【勉強会】「精神分析すること?」(仁田)(活動終了)
  • 4 月 18 日(金) 【勉強会】「転回せよ、360 度!――日常生活からの精神分析入門」(片岡)(活動終了)
  • 4 月 20 日(日) 【勉強会】「樋口一葉作『十三夜』を読む」(平良)(活動終了)
  • 4 月 23 日(水) 【勉強会】「ジャン=リュック・ナンシーに触れる」(松山)(活動終了)
  • 4 月 25 日(金) 【読書会】川上弘美「蛇を踏む」(清水)(活動終了)

本日新歓!

おはようございます! じゃんじゃん更新していきますよ!

新歓活動について一番まとまったものを素早くみたい方は↓をクリック。

新歓活動 - 早稲田大学現代文学会公式サイト

新歓勉強会や読書会の詳細が知りたい方は↓をクリック。

新歓活動日程の詳細! - 早稲田大学現代文学会公式サイト

そもそも読書会と勉強会はどう違うのって方は↓をクリック。

早稲田大学現代文学会とは? - 早稲田大学現代文学会公式サイト

 

それではみなさま、ブースでお会いしましょう。

 

 

 

 

そもそも読書会とは何か?

About usに書かれていますが、こちらカテゴリーにももう少しだけ詳しく書いておきます。

普通は読書会と聞くと、本を一冊誰かが取り上げてその人が議論の筋道を予め設定してきて、それに沿って話を進めるものをイメージすると思います。実際、早稲田大学の文芸サークルの多くはそうなっています。

しかし、げんぶんの読書会は他のサークルと少なからず違ったものとなっています。まず、普通の文芸サークルでは司会や開催者が意見を言うことが中心となっていると言いましたが、げんぶんでは参加者全員が参加する形式となっています。もちろん、全員参加といってもきちんとした意見を言うのではなくて、何でも良いから感想を言ってみよう、というものでハードルはとても低いものです。次に、普通の文芸サー クルでは論点を開催者が絞っているのに対して、この読書会では開催時にだんだんと論点が決まっ ていく形式をとっています。みんなの意見を司会が総合して議論の方向を定めていくのです。最後の三つ目ですが、それは結論が複数あるというものです。その理由は、この読書会の最大の目的は 一冊の本についてどれほどの読み方がありえるか、というのをきちんと提示していくことが大事だという方針があるからです。ただ「人それぞれの読み方がある」と言うのではないのがポイントです。議論の結果、参加者全員が認める複数の読み方を提出する、ということを重視しています。

以上で読書会についての説明を終わります。

 

そもそも勉強会とは何か?

About usにも書いてますが、ここにもより詳しく記しておきます。

勉強会とは、日々の学問的関心から来る探求についての相談や結果報告です。大学に入ると様々な学問分野を勉強するようになります。その時、一人ではどうしても充分に解決できない場合があります。例えば自分のレポートや演習の発表のアイディアがうまく浮かばないときや、浮かんでいるけれど客観的に見てほしいときなど。そんなときに自分で開催して、会員がそれを助けるのが勉強会です。

具体的な発表形式は定められていません。レジュメ(勉強会で話す内容を記している文書)には様々な体裁がありますが、特に指定はありません。サークル員間でも差があります。論文形式のものもあれば、話す事柄が箇条書きで記されて必要なだけの引用文が提示されているという形式のものもあります。レポートにするために開かれた勉強会では論文形式のものが多いです。

レジュメの制作は最初は難しいですが、何回かこなすと自然にできるようになります。げんぶんでは入ってからすぐに発表することも可能なのでどんどん発表してくださっても構いません。

最後に、勉強会で行われる質疑応答について話します。勉強会が終わった後は質疑応答と言って参加者が発表者の発表内容に不明瞭な箇所があることを指摘したり、論理的な整合性に問題がないかどうかを吟味したりします。もちろん、イデオロギーどうしの衝突による非生産的な議論は一切起きません。お互いの意見をまずは認め合うことから勉強会は始まっています。

以上で勉強会の説明を終わります。