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Libreri21号内容紹介その3  目次公開

こんばんは、幹事長の佐藤です。

今までは力を入れているコンテンツについての紹介を中心に行ってきましたが、いよいよLibreri21号の目次を発表したいと思います。

 

Libreri21号「特集――犬と猫」目次

p.3 序文 佐藤正尚

p.16 「ジャック・デリダの動物論についての覚書」 松本航平

p.27 書評「孤島に佇む――ル・クレジオ『隔離の島』」 清水智史

p.31 「エッジを歩くこと――近代主義者でありながらも 前半」浜野喬士インタビュー

p.52 「今」 大向江宥磨

p.59 書評「表面張力――古井由吉『鐘渡り』」 中澤実

p.63 「剰余動物――精神分析における動物観とその紹介」 片岡一竹

p.77 「エッジを歩くこと――近代主義者でありながらも 後半」

p.92 「「パラドクサ」が遊ぶ――ポルノマンガにおける異種混交の提起するもの」

                                  山田宗史

p.112 「わたしのちちはとてもちいさい」 加茂野千鳥

p.120 書評「言葉の容易さについて――」 榎元唯

p.125 サークル紹介/編集後記

 

というわけで、総頁数125頁となっております。

序文は私が執筆しました。内容は「特集――犬と猫」を組むまでの過程、僕とある一匹の猫をめぐる思い出と、セバーとメイヤスーに触れる簡単なエッセイです。

ジャック・デリダの動物論についての覚書」は、デリダの動物論として重要なテクストであるL'animal que donc je suisの恥に関する議論を踏まえつつ、人間/非人間の脱構築を行うデリダの戦略を追っていくものです。デリダの動物論入門にぜひ。

「エッジを歩くこと――近代主義者でありながらも」はすでに紹介しているのでそこをお読みください。ここをクリック! 

「今」は早稲田大学戸山キャンパスのすぐ横にある戸山公園を歩きながら湘南海岸沿いの思い出を重ねて行くエッセイ風の小説となっています。猫も出てくるのでぜひ一読を。

「剰余動物――精神分析における動物観とその紹介」は、ラカンの動物に関する見解を紹介しながら、ラカン鏡像段階といった理論を非常にわかりやすく解説した論考となっております。執筆者は戸山フロイト研究会の幹事長もやっているので力作間違いなしです。

「「パラドクサ」が遊ぶ――ポルノマンガにおける異種混交の提起するもの」は、近年のマンガ論の基礎となっている「同一化の技法」の「同一化」に注目し、それが不可能な場合のマンガ体験をいかにして論じるのかという試みのなかでポルノマンガに触れているものです。マンガ論などふだん触れている方はぜひ。

「わたしのちちはとてもちいさい」は二つの物語が平行して語られる実験小説風の小説です。パンチが強いのがお好きな方はぜひ。

 

というわけで、濃密なコンテンツが結集したLibreri21号を5月5日の文学フリマ東京流通センター(ブース番号は2階カ-18)でぜひお手に取ってご覧ください!